僕はとにかく海外勤務したかった。何故?聞こえが良いし周りに自慢できると思ったから。
日系大手証券には入社したものの勤務地は田舎。サラリーマン人生一発逆転するには海外勤務しか当時思いつかなかった。入社1年目からそれを当面のゴールに設定して、仕事をした。その間のかなりブラックな体育会系ストーリーはまた別の機会に紹介するが、とにかく入社4年で夢の海外勤務を手にすることができた。
海外勤務して良かったか?
そりゃ良かったよ。だって給料もらって英語話せるようになってグローバルな人間になるきっかけになったのだから僕の歴史を語るうえで間違いなく重要なイベント。海外長い間行ってきたのだからあたりまえじゃん?って思うかもしれないけれど、実はここがポイント。この成果はあたりまえに得られるものではない、それが僕の考え。
そもそも日本の会社で海外勤務、それも欧米の大都市勤務だと日本から派遣された社員の多くが現地の“日本人村”で生活することになる。社内には大勢の日本人社員、仕事終わりには日本人社員と一杯やって、週末は日本人社員や日本人のお客様と接待ゴルフ、子供は日本人学校に通わせ、買い物は日本人御用達のスーパーマーケットで…ほとんど英語使わないじゃん!てか日本の生活とほとんど変わらない!こんな現法社員をたくさん見た。人生いろいろなので良い悪いはその後の社歴などで判断されるべきだけど、僕はそうしなかった、いや、そうすべきでないと早い段階で気が付いた。
そんなこと誰もがわかるはずなのに“日本人村”で生活する社員が減らない理由それは…海外勤務は“おいしい”からだ。
日本の会社からの海外勤務はいつか帰国する前提、つまり帰りの航空券が基本保証されているので、国内の厚生年金だとか社会保険、あと退職金積み立てなど日本でも給料を支払ってくれた上に海外現地でも給料が現地通貨で支払われる。さらに現地で最高の医療が受けられるような福利厚生が享受できる、つまりざっくり1.5倍から2倍くらいのサラリーが会社から支払われていることになる。これが海外勤務から帰国した社員が日本でまあまあ蓄財できるからくり。
年1回くらいの里帰りが当時ビジネスクラスで会社から支給されていたし、役職によってはカンパニーカーまで支給されて、帰国したら海外勤務帰りともてはやされ…まあパラダイスだよね。もちろん仕事上つらいこともあった。
例えば欧米なら時差という問題がある。夜中日本からの電話でたたき起こされるということも頻繁だったし。しかしそれ以上に得られることのほうが多い、僕の場合例えば現地のビジネススタイルを覚える、現地の友人をつくる、日本から行きにくい国へ旅行し見分を深める等現地でしかできない機会を最大化できるチャンスがある。それに早い段階で気づいた僕はラッキーだったかもしれない。
会社にそれくらい投資されているという実感はあまりなかったけれど、今思えば相当な金額が僕個人に投資されていたことを本当に感謝する。あの機会を生かしてなければ今もまだ普通にサラリーマンを続けていたかもしれない。今のようなコロナ禍で海外勤務の可能性が増えたのか減ったのかわからない。ただ僕の親戚や周りでも海外勤務している人が何人かいるのも事実。海外勤務に夢を抱いている方がいるならばぜひ目指してほしい!
サラリーマンでいるうちは幾ら会社が自分に投資してくれているかが一番重要だしモチベーションのバロメーター。如何に会社に投資させるかを目標に汗をかき、頭を使うことで日々の仕事への向き合い方が変わるはず!
海外勤務はその一つのアイデアだと思う。
Team xoxo かえるさん
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